主にインストールやアップグレードの時に使う2つのコマンド、前から気になっていたこの2つのコマンドの違いについて
apt | 新しい |
apt-get | 古い |
2つのコマンドは良く似ていますが、aptの方が(多分)よく使われていると思います。
しかし ” apt-get ” の方も古いけど廃止の予定はないようです。
1つだけ、インストールのトラブル時に、 ” apt-get ” が必要な場面があります。
サブコマンドの違い
” apt ” と ” apt-get ” の主なサブコマンドです。
” apt ” コマンドの方が使う機会が多いです。
沢山ありますが、赤い下線だけ覚えれば十分です。
apt | apt-get | 機能 |
apt update | apt-get update | パッケージDBの更新(インストール可能なパッケージのカタログの更新)[インストールはしない] |
apt install | apt-get install | パッケージのインストール(指定したパッケージ) |
apt upgrade | apt-get upgrade | パッケージのアップグレード(既にインストールされているパッケージの全バージョンアップ作業) |
apt full-upgrade | apt-get dist-upgrade | パッケージのアップグレード(同上:但しカーネルのアップグレードと、これに伴う依存性の再構築を含むバージョンアップを行う) |
apt reinstall | apt-get reinstall | 再インストール |
apt remove | apt-get remove | パッケージの削除(指定したパッケージ) |
apt autoremove | apt-get autoremove | 依存関係から外れたパッケージの削除 |
apt autoclean | apt-get autoclean | 古いダウンロードアーカイブファイルの削除 |
apt search | apt-cache search | パッケージの検索 |
apt list | apt-cache pkgnames | パッケージ名のリスト表示 |
apt show | apt-cache show | パッケージの詳細表示 |
インストール中に発生するトラブル
でインストール中にトラブル(エラー)が発生する理由でよくある原因の1つはのmicroSDカードが壊れた場合です。
が、それ以外に(ダウンロード元の)サーバー側の問題でエラーが発生することがあります。
サーバーが原因で発生するトラブル
- パッケージの一部がネットワーク障害などでダウンロード失敗
- サーバー側で一部のファイルが見つからない
- ミラーサーバーが不安定で接続できない
こういった場合、通常は ” apt upgrade ” 又は ” apt install ” では エラーを出して停止します。
問題を回避するオプション
この時にとりあえず失敗したパッケージのダウンロードをスキップして、それ以外のパッケージをできる限り処理するオプションが ” –fix-missing ” オプションです。
最後に「不足分を後で取得する」ように促されることもあります。
そしてトラブル発生の場合に使う ” –fix-missing ” オプションは、古い ” apt-get ” でしか使えません。
- ❌ apt upgrade –fix-missing
- ❌ apt install –fix-missing
- ⭕️ apt-get upgrade –fix-missing
- ⭕️ apt-get install –fix-missing
このオプションだけの為に ” apt-get ” の存在価値があります(と私は思っています)
なお、スクリプト向けには ” apt-get ” の方が使いやすいようです。
サブコマンド ” update ” に ” –fix-missing ” をつけた場合
つけることは可能ですが、効果は限定的のようです。
インデックスファイルのダウンロード失敗時に、これをスキップして続行します。
” –fix-broken ” オプション
ついでに、似たようなオプションに ” –fix-broken ” があります。
不完全なインストールによりエラーが出た場合、その修復を試みるオプションです。
主に依存関係の修復を行います。
sudo apt-get install –fix-broken
又は短縮オプションの ” -f ” でも同じです。
sudo apt-get install -f
これは ” apt ” でも使え、同じ効果です。
sudo apt install -f
まとめ
主にkaliの日常インストール時に時々起こるエラーに対処する、 ” apt-get upgrade –fix-missing ” についてでした。
エラーが出たら慌てずに、エラーメッセージに書いてあることを読む(理解する)ことが重要です。
コメント