IPの偽装

自分のIPアドレスを欺瞞する方法について。

Torについて

Tor（トーア: The Onion Router）とはIPアドレス（グローバルIP）を匿名化する仕組み。詳細な説明は省きますが、3つ以上のTorのサーバー（リレーノード）を経由する特殊な接続方法により接続元のIPが偽装されます。この目的のため数千のサーバーがボランティアによって運営されています。

この接続方法を簡単に実行する方法の１つがAnonsurfです。

Anonsurf

Anonsurfはparrot OSにデフォルトでバンドルされています。

Anonsurfの起動

parrot applications -> privacy -> anonsurf -> anonsurf GUIで起動します。

起動するとこんな感じです

なおこの時点でMy IPボタンを押すと、現在のIP（本当のIP）が画面右上に数秒間表示されます

Anonsurfの開始

スタートボタンでIP匿名化開始します。

なお、パスワードを求められます。また実行中のアプリケーションを止めてキャッシュをクリアするかどうかを聞かれます。

操作はこれだけです。

My IPボタンを押すと、偽装化後のIPアドレスが画面右上に数秒間表示されます。（さっきの本当のIPアドレスと違うので偽装されていることがわかります。

偽装IPアドレスの変更

またChange Identityボタンで、別の偽装IPに変わります。（画面右上に新しい偽装IPが数秒間表示されます）

Tor Statsボタンが各種統計を表示します。（下記の通り5画面あります）

上図は、前述の3サーバー（リレーノード）のセットが表示されています。Guardが入口、Middleが中継、Endが出口です。IPはEndのIPに偽装されます。つまりここにあるのいずれかのセットのEndのIPが偽装IPとなります。

Anonsurfの終了

最後にstopボタンを押せば終了。この時もパスワードを要求されます。

なお、Kaliではデフォルトではバンドルされていませんが、CLI版のanonsurfは導入出来ます。

( ” kali anousurf ” で検索）

Torブラウザ

最初からTor機能がついているブラウザ。このブラウザを使用するとIPが偽装出来ます。（但し偽装出来るのはブラウザ経由の接続に限定）

ここからダウンロード出来ます。

普通にWindows版やMac版などが使用出来ますが、Linux版はラズパイでは使用できないようです。（「CPUの能力が足りない」などと怒られてインストール出来ませんでした）

まとめ

IPアドレスの偽装方法について、anonsurfとtorブラウザを例に解説しました。

これらの技術はインターネットの匿名性を担保するために開発されたものであり、この技術の悪用による迷惑行為は止めましょう。