最近何かと(闇バ○ ト事件がらみで)お騒がせのメッセージングアプリ ” Signal ” ですが、これについての話。
” signal ” は匿名性が高いアプリなので、その犯罪利用が問題視されています。
しかしながら通信プラットホームとしては優秀ということでもあります。
安全性
犯罪に使われたりするので、 ” signal ” は良く包丁に例えられています。
包丁は使う人次第で犯罪の道具となったり料理の道具となったりするという例えです。(=道具が悪いのではなく、悪いのはそれを使う人の方だということ)
しかし包丁は攻撃的な道具であり、 ” signal ” はセキュリティを高めた、言わば防御的な道具です。
包丁に例えるのはちょっと違うかなと思います。
例えるならば自動車に装備されたシートベルトやエアバッグなどの安全機器に例える方が適当かと思います。
例えばこんな感じです。
アプリ | セキュリティレベルを自動車に例えると… |
LI⚫️E | シートベルトもエアバッグも無しの車 |
Telegram | シートベルト有り・エアバッグ無しの車 |
Signal | シートベルトもエアバッグも装備の車 |
車だって犯罪に悪用できますし…。
基本的機能
メッセージ送受信の使い心地には、基本的には3者殆ど違いはありません。
しかし通話の可否は下記のように違いがあります。
アプリ | チャット | 通話 | ビデオ通話 | E2EE |
LI⚫️E | ○ | ○ | ○ | ✖️ |
Telegram | ○ | ✖️ | ✖️ | 設定が必要 |
Signal | ○ | ○ | ○ | デフォルト |
E2EE:端末対端末(中間のサーバーを通さない)暗号通信
もしサーバーを通す(=サーバーに記録される)通信だと、後日、当局からの情報提出命令やハッキングなどによって情報が流出する潜在的な危険性が生じます。
デフォルトでE2EEが実装されている ” Signal ” のセキュリティが最も高いという訳です。
その他、 ” Telegram ” は大人数が参加しての通信、 ” Signal ” は1対1の通信に向いているという話も良く聞きます。
使い勝手
スタンプ
” LI⚫️E ” のスタンプを基準として考えると、
” Telegram ” のスタンプはアメコミ風の派手なスタンプが多いです。
一方、 ” Signal ” は逆に地味な感じのスタンプが多いです。
また ” Signal ” のスタンプは「長押しー共有」で他のメッセージアプリへ転用出来ます。
私はスタンプを全く使用しないけど(孫のオリジナルスタンプを除く)
メッセージの消去
メッセージを取り消した場合の動作について。
アプリ | メッセージの消去時の挙動 |
LI⚫️E | 自分の画面のみ消去(相手は消せない) |
Telegram | 自分と相手の画面から消去される(消去済の表示なし) |
Signal | 自分のみ、又は、自分と相手の両画面からの消去を選択(消去済表示あり) |
スクリーンショット時の挙動
チャット画面をスクショした時の各アプリの挙動です。
アプリ | スクショ時の挙動 |
LI⚫️E | ○(スクショ可能) |
Telegram | ✖️(壁紙しか撮れない) |
Signal | ○(スクショ可能) |
Telegramでスクショを撮ると、メッセージなしの壁紙だけのスクショとなり、かつ、スクショが取られた事実がチャット画面上に表示されます。
まとめ
普段はLI⚫️E使いで良いと思います(ただし第3者に見られることを計算に入れる必要があります)
しかし、LI⚫️Eの大規模な通信障害などが起こった場合の予備として、他のアプリも使えるようにしておく手はあると思います。
大地震などの災害に備える意味でも、通信手段を冗長化(二重化・三重化)しておく意味はあると思います。
あとは時々チャット上で、2つの話題が同時並行で進む場合がありますが、そんなときに話題別に別アプリにする運用も考えられます。(やったことないけど)
で、最初にもどって
signalなどの匿名性の高いアプリは、包丁に例えるのではなくて、自動車の安全装備に例えるのが妥当だと思います。
そして「車は犯罪に使われるので、シードベルトやエアバッグ装備車の販売は禁止しよう。」という議論はちょっと方向性が違うと思うのです。
参考
chatGPT先生にもセキュリティ面の比較を聞いてみました。
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