htopコマンド

Linux
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前回の ” top ” コマンドに続いて、今回はそのカラー版の ” htop ” コマンドです。

topよりも使い勝手が良くなり、マウスを使った操作も可能です。

htopのインストール

” htop ” はkaliにはデフォルトでは入っていません。

” which htop ” で所在を確認すると、見つからないとの返事。

which htop

下記コマンドで ” htop ” をインストールします。

install htop

htopの起動

” htop ” コマンドで普通に作動します。

htopのオプション

htopの表示間隔の変更は ” -d ” オプションです。

デフォルトの間隔は1秒です。

htopのヘルプ

htop --help

バージョンは3.3.0

表示の解釈

topと同じく、統計情報を表すヘッダー部と、プロセス表示部に、上下に分かれています。

htop

ヘッダ部左側

CPUとメモリの情報です。

1-4行目

CPUの4つのコア別の使用量(注:ラズパイ5のCPUは4コアです)

5行目

メモリ使用量

6行目

スワップ使用量

ヘッダ部右側

タスクとロードアベレージとuptimeの表示です。

1行目

Tasks:プロセス数, スレッド数 thr,  カーネルスレッド kthr: 実行中プロセス数 running

shift + H ” でスレッド(thr)を、 ” shift + K ” でカーネルスレッド(kthr)を on/offの切替ができます。

キー操作ヘッダ部右側の表示プロセス表示部
shift + Hthr部分がハイライト点灯(上図の487の部分:図では点灯)/再度押しで消灯プロセス表示部にスレッドを表示/再度押しで非表示
shift + Lkthr部分がハイライト点灯/再度押しで消灯(上図の123の部分:図では消灯状態)プロセス表示部にカーネルスレッドを表示/再度押しで非表示

2行目

Load Average:1分 5分 15分 (の平均タスク負荷数)

この数字がコア数を超えれば過負荷 (注:ラズパイ5のCPUコア数は4です)

3行目

Uptime:システムの稼働時間

プロセス表示部Mainタブ

” top ” コマンドのプロセス表示部の列の並びと全く同じです。

PIDプロセスID
USERユーザ名
PR優先度:低い方が優先
NInice値(相対優先度):低い方が優先
niceコマンドによるユーザの優先度補正が可能
-20から19までの数値
VIRT仮想メモリ(物理メモリ+スワップ)
RES物理メモリ
SHR共有メモリ(他プロセスとの共有可能性含む)
S状態コード(下記)
( ” ps aux ” の ” STAT ” 列に相当)
%CPUCPU使用率
%MEMメモリ使用率
TIME+累積のCPU使用時間
COMMANDコマンド名またはプロセス名

S列の値の説明

プロセスの状態を示しています。

状態コード説明
R実行中(Running)又は実行可能状態、CPUで動作中。
S待機中(Sleeping)割込可能
D割込不可の待機中ディスク操作中など
Zゾンビプロセス終了したが親プロセスが回収していない
t停止中

プロセス部 I/Oタブ

主にI/O負荷の高さに重点を置いた表示です。

対話モードでの操作

” top ” コマンドと違って、矢印キーが使用できます。

PIDプロセスID
USERユーザー
IO?
DISK R/Wディスク読書速度
DISK READディスク読込速度
DISK WRITEディスク書込速度
SWPD%スワップ領域% ?
IOD%?
COMMANDコマンド

プロセス部下部の表示

” F1 ” から ” F10 ” キーの機能が表示されています。該当部分をクリックしても同じ効果です。

画面から抜ける場合は基本的には” Esc ” キーです。

キー名称説明・使い方
F1Helpヘルプ画面表示
F2Setup設定画面表示
F3Searchプロセスの検索
F4Filterフィルターをかける
F5Tree/Listツリー表示とリスト表記の切替
F6SortByソート順の変更(List表示の時)
F7Nice-上下矢印で選択したプロセスの優先後を上げる
F8Nice+上下矢印で選択したプロセスの優先後を下げる
F9Kill上下矢印で選択したプロセスを終了させる
F10Quithtop終了

F9 Kill補足

上下の矢印キーで停止させたいプロセスを選んで ” F9 ” キーを押すと、次にシグナルを選択する画面が出ます。

デフォルトでは15番の ” SIGTERM ” が選択されており、Enterキーで確定します。

別な番号を選ぶ時には上下矢印キーで選択してEnter。

キャンセルはEscキーです。(左下に表示があります)

参考

シグナルの解釈

シグナル名番号意味
SIGTERM15デフォルトの終了(普通終了)
SIGKILL9強制終了(普通終了が出来ない時)
SIGHUP1設定の再読込(デーモンに使用)
SIGSTOP19一時停止
” kill –STOP <PID> ” コマンドと同じ
SIGCONT18一時停止したプロセスの再開

” u ” キー

” u ” キーでユーザを選択してフィルタをかけることが出来ます。

対面モードのヘルプ(F1)

htop起動後の、 ” F1 ” キーによるヘルプ。

Fキーに関するヘルプが多いです。

マルウェア発見の手掛かりとして

” top ” コマンドについての投稿をご参照下さい。

まとめ

” top ” と比較して、カラーで見やすいのもあるけれど、矢印キーやマウスが使えることが地味に便利です。

” top ” に似た機能を持つコマンドは、 ” htop ” 以外にも、 ” ctop ” , ” gtop ” ,” vtop ” など色々あるようです。

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