ツールの中には(アラートの為に)自分自身にメールを送る設定があって(アンチウイルスソフトのアラートメールなど)、そのメール達は一体どこに行くのだろうと気になっていました。
結局、自分自身のメールボックスがありました。(正確には、届いたメールを見ると作成されます)
今回はそのお話。
自分のマシンの中での送受信
コマンドの存在確認
which mail

mailコマンドの拡張版(添付ファイル送信可能:今回は使用しません)のmailxコマンドの存在確認
which mailx

両者ともkaliにはデフォルトで入っているようです。
メール送信
基本的な構文
echo “メール本文” | mail -s “件名” 送信先アドレス

同じマシン内での送受信なので、@から後は省略できます。

本文がファイルの場合
mail -s “件名” 送信先アドレス < 本文ファイル.txt

メール受信
メール確認前
メールを開く前のメールは、 ” /var/mail/kali ” に貯まっています。

メールを開くと、そのメールはここから移動します。
メール確認
メール受信箱は ” mail ” コマンドで開きます。
到着したメールが無い場合
もし、メールが1通も到着していない場合はこうなります

メールが到着している場合
メールが到着している場合(例では3通来ています)

メールを開く
数字を入力してメールを開きます。(例では3を入力して3通目のメールを開いています)

メールの本文は ” send file1x ” の1行部分のみです。
Nは新規メールの意味(次回はUに変わります)、次の数字はメール番号です。
” & ” がプロンプト(入力待ち状態)となります。
mail内で使うコマンド
正式なコマンド一覧は ” ? ” コマンドで開きます

沢山ありますが、以下の3つを覚えれば十分です。
コマンド | 意味 |
---|---|
数字 | 数字番号のメールを開く |
d 数字 | 数字番号のメールを削除 |
q | 終了 |
mailの終了
” q ” コマンドで終了します。

上記の例では3通のうち1通を開き、開いたメール1通はメールボックス ” mbox ” へ移動、開いていないメール2通はそのまま ” /var/mail/kali ” に残っています。
ちなみに、このような終了操作を行わずにいきなり ” mail ” を終了させるコマンドは ” x ” です。
メール確認後
一度開かれたメールは(削除されない限り)ホームディレクトリの ” mbox ” ファイル内に収納されていきます。

オプション
送信時のオプションです。
オプション | 意味 |
---|---|
-s 件名 | 件名を指定 |
-r 送信元 | 送信元アドレスを指定 |
-a 添付ファイル | 添付ファイルを指定(mailxが必要) |
まとめ
マシンの内部同士でメールを送受信する方法です。主な用途はアラートでの使用と思われます。
参考までに、もしマシンの外にメールを送る為には更なる設定(MTAの設定)が必要です。
MTA:メール転送エージェント(sendmail, postfix, exim など)
でも外へのメール送信はWebブラウザからのWebメールで済みますし、 ” mail ” で外へ送る設定の必要性は少ないと思います。
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